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放射線診断科




診療医のご紹介

 

役 職 氏 名 専門医・認定医等情報 専門領域
部 長 田浦 新一 日本医学放射線学会放射線診断専門医
日本核医学会専門医
日本核医学会PET核医学認定医
画像診断
核医学
医 長 田中 真優子 日本医学放射線学会放射線診断専門医 画像診断
医 長 山田 歩
医 長 橋本 祐里香
医 員 河内 美穂 がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会修了

診療科のご紹介

当科のご案内

放射線診断科の業務は画像診断とインターベンショナル・ラジオロジー(IVR)に分けられます。
画像診断においては、CT,MRIおよび核医学(PET・RI)の読影を行っています。CT、MRI、および核医学あわせて年間に約2万9千件の検査を診断して院内にレポートを配信しています

CT、MRI、核医学(PET・RI)について

CTは年間2万件以上にのぼり、土日祝日を除くと1日あたり平均およそ80件になります。必要に応じて高分解能撮像、ダイナミック撮像などを用い、正確な画像診断を目指しています。
MRIは同様に1日あたりおよそ30件行っております。磁場強度が1.5T(テスラ)と3Tの機器を一台ずつ装備して使い分けています。脳・脊髄・骨盤・骨関節にとどまらず胸部、腹部など幅広い部位に対応しています。血管像(MRA)の撮影には造影剤を使う場合と、使わない場合(非造影)があり、一長一短がありますが、機器の進歩によりこれまでは難しかった非造影の四肢血管像も高い画質で撮ることが可能になっています。また急性期脳梗塞の検出に欠かせなくなった拡散強調画像ですが、腫瘍性病変の評価など全身に利用範囲は広がっています。
核医学(PET・RI)検査は、PET・RIセンターにて検査を行っており、SPECT-CT装置・PET-CT装置がそれぞれ1台ずつあります。PET-CT装置は検出器に半導体を用いた新しい機種で、現在一般的な臨床に使用されている機器の中で最も高い空間分解能、時間分解能を有しています。PET-CT検査・RI検査共に、院外(他施設)からのご依頼も受けておりますのでご利用ください。また、PET-CT検査ではがん検診も行っています。核医学検査のほかに、甲状腺機能亢進症、前立腺癌骨転移などの核医学治療も行っています。

PET検診につきましては、こちらをご覧ください。    

なお、CT、MRI用の造影剤および核医学(PET・RI)薬剤の投与は看護師が行っており、やさしく対応しております。最新の技術が次々と反映される領域であり、スタッフ一丸となって新しい分野に取り組んでおります。

IVRについて

IVR(interventional radiology)は画像を使って体の中を見ながら治療(時には診断)する事を言います。当科に対する依頼の上位は肝癌に対する経皮的肝動脈動注寒栓術(TACE)とCT透視下肺生検ですので、それについて紹介いたします。
TACEは、肝癌に対してそれを栄養する肝動脈分枝から抗がん剤と寒栓物質を注入して治療します。
CT透視下肺生検は肺結節に対して経皮的に細径針を穿刺し、細胞の一部や組織の一部を採ってきます。それを病理的および細菌学的に検索します。肺に結節があり、特に肺癌などが疑われる場合には迅速な診断が必要です。このような場合に大変有効な方法です。

最後に

周辺地域の医療機関からのCT・MRIやPET-CTの依頼も多く、地域医療の貢献に努め、検査の待ち時間の短縮や、迅速で安全な検査の実施に、尽力しています。
当院は、日本医学放射線学会 放射線科専門医修練機関、および、日本核医学学会 専門医教育病院です。また、社会人大学院生の教育を通じた人材育成や研究発表など、地域を超えて医療に貢献することを目指しています。

X線検査と治療一般撮影マンモグラフィX線透視検査CT検査MRI検査核医学検査心臓カテーテル検査血管造影検査骨密度検査

放射線検査について

私たちは地域に開かれた放射線診断科として、院内および院外からの利用促進を図り、検査および治療の質向上と効率化を目指します。

放射線診断科はそれぞれ、一般撮影、マンモグラフィ、X線透視検査、CT検査、MRI検査、核医学(PET/RI)検査、心臓カテーテル検査、血管造影検査の部門に分かれています。
放射線診断科では資格取得にも積極的に取り組み、以下の資格を取得した診療放射線技師が検査および治療を行っております。

▷消化器・内視鏡検査について    

当院の放射線技師の取得資格
衛生工学衛生管理者 1
第一種作業環境測定士 2
臨床実習指導教員 2
医用画像情報精度管理士 1
医療情報技師 1
核医学専門技師 1
第一種放射線取扱主任者 3
放射線機器管理士 1
第二種放射線取扱主任者 1
検診マンモグラフィ撮影診療放射線技師 4
X線CT認定技師 1
BLS 25
ICLS 7

装置

一般撮影装置:4台、骨密度撮影装置:1台、マンモグラフィ装置:1台、X線透視装置:2台、CT:3台、MRI:2台、SPECT-CT:1台、PET-CT:1台、IVR:3台

放射線科で行う検査(一般撮影)

一般撮影とは

体にX線を照射して撮影を行う検査です。

息を吸って止めてくださいと撮影する胸部撮影をはじめ、腹部や骨・関節などのX線撮影も行います。

検査の流れ

1. 放射線科受付(20番)で受付
2. 受付番号にて撮影室へ案内
3. X線撮影
4. 次の検査・診察などへ移動

検査時の注意

  • 撮影する部位に以下のようなものがあると、診断が困難となるため外していただくことがあります。検査着をご用意しておりますので、お気軽に担当技師にお申しつけください。

・金属(ネックレス、ブレスレット、イヤリング)
・プラスチック(衣類のボタンなど)
・厚めの衣類
・プリントや刺繍が施されている衣類
・貼り薬(カイロ、エレキバンなど)

※妊娠されている方、またはその可能性がある方は検査前に担当技師にお伝えください

胸部

肺や心臓の診断に用いられます。

腹部

肝臓・腎臓などの臓器や尿路結石・腸管内ガスなどの診断に用いられます。

骨・関節・椎体

骨折・脱臼・リウマチ疾患などの診断に用いられます。
基本的に2方向以上の撮影を行います。

放射線科で行う検査(マンモグラフィ検査)

マンモグラフィ検査とは

 

乳房専用のX線装置を使った検査です。

普段撮影する胸部と違い、乳房はとても柔らかい臓器なため、専用の装置を用いて乳房を圧迫しながら撮影します。

しこりとして触れない早期の乳がんのサインである石灰化(砂粒のような細かいもの*画像)を見つけることが出来ます。

当院では乳房撮影以外に、乳房内の病変を採取するステレオガイド下生検も行っています。

この検査は全て女性技師が担当していますので、安心して検査を受けてください。

検査方法

左右両方の乳房を片方ずつ正面と斜位で圧迫して撮影します。
必要に応じて追加で撮影することもあります。

実際に圧迫している時間は数十秒です。
検査は、10~15分で終わります。

注意点

  • 制汗スプレーやボディパウダーをつけてきた場合、病変と間違えてしまう可能性があるのであらかじめふき取っていただくか、担当技師にお伝えください。
  • 検査中はめがね、ネックレスを外していただきます。
  • 写真に髪の毛が写ることがあるので、長い髪の方は髪を束ねていただきます。
  • 妊娠されている方、豊胸手術を受けられた方、体内にペースメーカーやVPシャント、ポートなどを埋め込まれている方は事前にお申し付けください。

ステレオガイド下生検とは

マンモグラフィ上で乳房内の病変を確認しながら、針を刺して目的の病変組織を吸引し取り出す検査です。検査は横向きに寝た状態で行い、1時間程度で終わります。

よくあるQ&A

Q. なんで左右撮影するの?

A. 乳房の中は乳腺以外にもさまざまな組織があり、人によって乳腺の多さや分布は違います。
左右を撮影し比較することで病変が見つかりやすくなります。

Q. なんで圧迫するの?

A. 圧迫することで、3つの利点があります。
乳房内の乳腺の重なりを減らすことができるので、より病変()が見つかりやすくなります。
動きによるボケがなくなります。
乳房の厚みを薄くすることで、X線の量(被ばく量)を減らすことが出来ます。
(乳房の厚さを1cm薄くすると、X線の量は半分になります)

Q. 生理前で乳房が張っていますが、検査を受けても大丈夫か?

A. 大丈夫です。ただ、乳房が張っていると検査時に痛みを感じやすくなります。生理が始まる2~3日後から1週間ぐらいが乳房が柔らかくなる時期で、この時期が撮影に適しています。
次回の検査日の参考にしてください。

放射線科で行う検査(X線透視検査)

X線透視検査とは

X線透視検査とはX線を連続照射し、モニターで体内の様子を確認しながら行う検査を言います。バリウムと呼ばれる造影剤を使用した上部・下部消化管造影検査や、内視鏡を併用したERCP検査、術後透視検査、気管支鏡で組織を採取するTBLB(Trans Bronchial Lung Biopsy)経気管支肺生検など多岐にわたり行われます。

上部消化管造影検査

【検査内容】

バリウムを飲み込み、食道・胃・十二指腸の壁に付着させ形態や、がん、潰瘍、ポリープなど病変を調べます。

【検査方法】

1. 検査前に胃腸の運動を抑制する薬(ブスコパンまたはグルカゴン)を筋肉注射にて投与します

2. 胃を膨らませる発泡剤とバリウムを飲みます。(胃が膨らむことで胃壁が伸び、病変を発見しやすくさせるためゲップはしないように気を付けてください。)

3. 体位変換を繰り返し、胃壁にまんべんなくバリウムを付着させ検査を進めていきます。

【注意事項】
  • 検査前日の夜9時より食事水分はとらないでください。また、たばこやアルコールも控えてください。
  • 胃腸の運動を抑制する薬が使用できない場合がありますので、心臓病・緑内障・前立腺肥大・糖尿病のある場合は事前にお知らせください。
    この薬を注射した後はしばらく目が見えづらくなることがあるため、お車での来院は控えてください。
  • 検査終了後はバリウムによる便秘を防ぐため、下剤を飲み水分を多くとるようにしてください。

下部消化管造影検査

【検査内容】

検査用チューブを肛門から直腸に挿入します。そこからバリウムと空気を注入し、大腸を膨らませ、がん、潰瘍、ポリープ、狭窄などを調べます。

【検査方法】

1. 検査前に腸の運動を抑制する薬(ブスコパンまたはグルカゴン)を筋肉注射にて投与します。

2. チューブを肛門に挿入し、バリウムを注入します。さらに大腸を膨らませるために空気を入れます。(空気を入れることでお腹が張るので、苦しい時は無理せず教えてください。)

3. 体位変換を繰り返し、大腸全体にバリウムを付着させ撮影をします。

【注意事項】

  • 検査前日より検査食をとっていただき、下剤を夜に内服します。検査当日は坐薬を使用し、午前7時以降は水分をとらないでください。
  • 検査前日は水分を普段より多めにとってください。腸の中がきれいになり検査がスムーズに行えます。大腸内に便が残っていると正確な検査が行えない事があり、検査を受けられない場合があります。
  • 胃腸の運動を抑制する薬が使用できない場合がありますので、心臓病・緑内障・前立腺肥大・糖尿病のある場合は事前にお知らせください。
    この薬を注射した後はしばらく目が見えづらくなることがあるため、お車での来院は控えてください。
  • 検査終了後はトイレへ行き、注入したバリウムを無理せず出していただきます。(腸の動きを抑える薬を使用しているので無理にいきまないでください。)バリウムによる便秘を防ぐため水分を多くとるようにしてください。また、必要に応じて下剤を処方する場合もあります。

ERCP検査(Endoscopic Retrograde Cholangio Pancreatography)内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査

【検査内容】

内視鏡を十二指腸まで挿入し、胆管、膵管を造影します。組織採取、診断及び狭窄部がある場合は治療を行います。

【検査方法】

1. のどの麻酔を行い、うつ伏せになったあと鎮静剤を投与します。

2. 内視鏡を口から十二指腸乳頭部まで挿入し、胆管、膵管を細いチューブで造影します。

3. 総胆管結石による狭窄がある場合は、特殊なバスケット状の金属を総胆管に挿入し、結石を小さくして十二指腸へ引き出します。またバルーンと呼ばれる風船を膨らまし引き出すことで、総胆管内に結石を残さないようにします。

術後透視検査

【検査内容】

食道や胃の手術後、ガストログラフィン(造影剤)を飲み込み、吻合部(縫い合わせた部分)の漏れ、あるいは狭窄による通過障害の有無を確認します。また、身体に留置されたドレーンと呼ばれる細い管を造影し、径の小さいドレーンに交換したり、診断結果によっては抜去も行います。

放射線科で行う検査(CT検査)

CT検査とは

CT(computed tomography)検査は、身体を透過したX線をコンピュータで処理して、輪切りの断面の画像にした検査です。
一般撮影(X線撮影)では得ることの出来ない詳細な体内の構造を画像化することができ、あらゆる角度から立体的な観察ができます。
検査目的により血管や病変をより鮮明に映す造影剤という薬を使用して検査する場合があります。

頭部・頚部CT

頭部の出血や梗塞、交通事故による頚部の骨折など、頭頚部の状態を素早く鮮明に調べることができます。
造影剤を使用すると血管の状態を調べることができるので、動脈瘤などの診断に役立ちます。(CTAngiography)

体幹部CT

胸部や腹部のCTでは10秒程の息止めを行うことで各臓器の状態を細かく調べることができます。血管や臓器(肺・心臓・肝臓・腎臓・膵臓など)をよりわかりやすく映し出すために造影剤を使うことがあります。
最近では、造影剤の使い方と特殊な撮影技術を使うことにより10~15秒ほどの息止めで、動き続ける心臓や大腸を撮影することも可能です。

骨CT

骨のCT検査では、股関節、膝関節、手や足などの撮影を行います。一般撮影検査では得られない断面画像や立体画像が得られるため、手術の計画や交通外傷などの診断に有効な検査です。

 

検査を受けるにあたっての注意事項

◎下記に該当する方はCT検査を受けられない事がありますので、事前にご相談ください。

・妊娠中もしくは妊娠の可能性がある方
・CTの検査前5日以内に、バリウム検査を受けられた方
(バリウムが腸内に残存していた場合、画像に影響が出ることがあります。)
・造影剤を使用して気分が悪くなった方

◎造影剤を使用したCT検査を受ける方へ

造影剤を注射された時に1~2 分間ほど体が熱く感じることがあります。これは、造影剤が 血管を刺激することで生じる正常な反応であり、一時的なもので副作用ではないので心配ありません。

 

検査室からのお知らせ

 

CT装置を2021年4月に更新いたしました。
今までの装置と比較し①低線量で同等の画像取得、②圧迫感の低減、③脳・心臓などの細い血管の描出、④金属アーチファクト低減処理やディープラーニングを用いた画像再構成法による画質向上、⑤2つの異なるエネルギーを使用して従来では得られなかった画像(デュアルエネルギーイメージング)の取得、などが出来るようになりました。

 

 

放射線科で行う検査(MRI検査)

MRI検査とは

MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)検査は、非常に強力な磁石でできた筒状の装置に入り、磁気や電波を利用して人体の様々な断面を撮影する検査です。また、CTや胸部X線撮影のようなX線を使用していないため、放射線被ばくはありません。
当院では、磁石の強さが異なる(1.5テスラと3.0テスラ)2台の装置が稼働しており、検査部位や目的により使い分けをして最良のMRI検査が行える環境となっています。
MRI検査は特殊な環境の下で検査を行いますので、注意事項を十分にご確認ください。

1.5テスラMRI 3.0テスラMRI

当院で行われる検査

主に頭部(脳・脳血管)、脊椎(頚椎・胸椎・腰椎)、腹部(肝臓・膵胆管)、四肢(肩・膝)、心臓などがあります。

患者さんへのお願い(注意事項)

  • MRI検査は、とても強い磁場が発生している特殊な環境で検査を行います。
    以下の方はMRI検査を受けることができない場合がありますので、事前にご相談ください。

    • 心臓ペースメーカーを使用している方
    • 人工内耳を埋め込まれている方
    • 脳動脈瘤クリップ血管ステント人工関節やプレートなどが体内にある方
    • その他、過去に手術等で金属を体内に入れている
    • 妊婦または妊娠している可能性のある
    • 閉所恐怖症の方
  • 以下の物は、MRI検査室への持ち込みはできません。必ず、検査前に外しておいてください。
    • 貴金属(アクセサリー、メガネ、ヘアピン、時計、鍵、小銭など)
    • 磁気記録媒体(クレジットカード、キャッシュカード、診察券など)
    • 携帯電話
    • 入れ歯(インプラントを装着されている方はご相談ください)
    • 補聴器
    • カイロ
    • 貼り薬(湿布、エレキバンなど)
  • 当院では、検査による安全を担保するために、検査を受ける方には検査着への更衣をお願いしています。

よくあるQ&A

Q:MRI検査のとき、金属類を外すのはなぜですか?

A:MRI検査は、とても大きな磁石の力によって発生した強い「磁場」という特殊な環境で検査を行います。一般的に金属は、その特別な空間の中ではとても強い力で引き寄せられたり、非常に高温な熱を持ったりすることがあります。そのため、患者さんに害が及ばないように、金属を外していただきます。
万が一、取り外しのできない金属や、ご不明な点がございましたら、お気軽にMRI検査スタッフまでお申し付けください。

Q:MRIの装置は、なぜ撮影中に大きな音がするのですか?

A:MRIの装置では、大きな磁石の力によって発生した「磁場」を、少しずつ変化させることによって画像を作っています。この磁場を変化させるために、とても大きな電流を高速でON/OFFさせるのですが、その時に大きな音が出てしまいます。

Q:MRIの検査は、食事をしてきても良いのでしょうか?

A:MRIの検査では、検査をする目的・部位ごとに食事の制限が異なります。
以下の方は、MRI検査による食事の制限をしていただきますので、予約時間の5時間前もしくは2時間前以降には食事を取らないようにしてください。

        • 予約時間5時間前 - すい臓、胆のう、MRCPの検査を受けられる方
        • 予約時間2時間前 - 骨盤部(子宮・卵巣や前立腺)、心臓の検査を受けられる方

なお、その他の制限につきましては検査ごとに異なりますので、ご不明な点がございましたらお気軽にお申し付けください。

放射線科で行う検査(核医学(PET/RI)検査)

核医学(PET/RI)検査とは

核医学(PET/RI)検査とは放射性同位元素(RI:Radioisotope)を薬剤として投与し、体内から出る放射線を特殊な機器で測定し診断、治療を行う検査です。(①)

 

特定の臓器や病変のある部位を見つけるために、目的とする検査ごとに検査薬が用意されています。放射線の寿命の短い薬剤を少量だけ投与し、排泄物として体外に排泄されるので、放射線被ばくを心配する必要はありません。(②)

 

使用する薬剤の種類によって、SPECT-CT装置で検査を行うものと、半導体PET-CT装置で検査を行うものがあります。

SPECT-CT PET-CT

心筋血流シンチグラフィ

心臓を動かす筋肉(心筋)の形やはたらき具合を調べる検査です。心筋の血流の流れ具合を見て虚血性心疾患について調べたり、心筋梗塞後の梗塞した範囲を把握するために行われています。

脳血流シンチグラフィ

脳の各部位における血流状態を画像化し、脳のはたらきを見る検査です。アルツハイマー病に代表される認知症の診断に広く用いられています。

(こつ)シンチグラフィ

骨の形には変化が見られない病変や骨折などを映し出すことが出来る検査です。
とくに病変や骨折の部分にとりこまれる薬剤を注射し、悪性腫瘍(主に乳癌、前立腺癌)の骨転移の検出を目的に実施されます。

半導体PET-CT検査(FDG)

がん細胞は、正常細胞に比べて多くのブドウ糖を取り込むという性質があります。
PET-CT検査では、ブドウ糖に良く似た放射性医薬品であるFDGを体内に注射し、腫瘍の有無、広がり、転移を見つける検査です。また、PET画像とCT画像を重ね合わせる事で診断の精度向上につながります

 

一般的な注意事項

  • 検査ごとにそれぞれ前処置の有無、内容が異なりますので、検査説明用紙に記載されている内容を守ってください。前処置が不十分な場合、検査結果に影響が生じる恐れがあります。
  • 検査は予約制で検査時間や注射時間も正確に決まっております。説明用紙に記載されている時間に必ずお越しください。使用する薬剤は前日に発注し保管ができません。そのため、キャンセルされる場合は土・日・日を除いた2日前までに電話連絡をお願いいたします。

青梅市立総合病院 0428-22-3191 (PET・RIセンター 内線:5790)

 

検査室からのお知らせ

当院では2019年10月に装置の放射線を検知する部分に「半導体」を用いた半導体PET-CT装置に更新いたしました。従来のPET-CT装置と比較し、より小さいがんを明瞭に描出することが期待できます。注射からご帰宅いただくまでは、3時間程かかります。装置の中で検査を行う時間は30分程度となり、頭~足先まで検査を行います。検査前5時間(心臓PETを除く)の絶食が必須となります。

 

放射線科で行う検査(心臓カテーテル検査)

心臓カテーテル検査とは

手首や肘、足の付け根などからカテーテルという細くて長い管を血管内に挿入し、そのカテーテルの先端を心臓まで持っていきます。そして、血圧や採血などの心機能の評価、心臓を栄養している冠動脈や心室の形態などを造影剤を用いて、観察する検査です。また、特殊なカテーテルや器具を使って治療も行っています。

最近では、心臓だけではなく、肺や腎臓、下肢などの血管も検査を行っています。

PCI(Percutaneous Coronary Intervention) 経皮的冠動脈血管内治療

冠動脈まで持っていったカテーテルの先端から風船やステントという金網状の管など様々な治療器具を使い、狭心症や心筋梗塞などの細くなった冠動脈を治療します。

ABL(Catheter Ablation)心筋焼灼術

心臓の頻脈性の不整脈に対して治療を行います。
原因となる部位を特殊なカテーテルの先端から高周波電流を流して焼き切ることにより治療します。

ペースメーカー(pacemaker)

心臓の徐脈性の不整脈に対して治療を行います。
リードという電気信号を流すコードを鎖骨下静脈などから心臓まで通し、胸部の皮下に埋め込んだペースメーカーをつなげて電気信号を心臓に送り治療します。

EVT(Endo Vascular Therapy)血管内治療

PCIと同様に下肢などの血管内に挿入したカテーテルから風船やステントなどを使って細くなったり、詰まってしまった血管を治療します。

放射線科で行う検査(血管造影検査)

血管造影(Angiography)検査とは

手首や肘、足の付け根などからカテーテルという細くて長い管を血管内に挿入し、その管の先端を目的の場所まで到達させます。ここから、頭部や腹部、腕の血管などへ造影剤を用いて形態を観察する検査です。また、特殊なカテーテルや器具を使って治療も行っています。

 

  • 脳血管造影

脳を栄養する血管までカテーテルを伸ばし、その先端から造影剤を注入して撮影することで、動脈瘤や脳梗塞、脳腫瘍の栄養する血管を観察することができます。

 

 

 

  • 脳動脈瘤に対するコイル塞栓術

脳動脈瘤に対するコイル塞栓術(コイリング)を行っています。正確にコイルを留置するためには瘤の計測が欠かせません。3D撮影を行い正確な計測を行っています。また、瘤の形状によってはステントを併用することもあります。本装置には“Aneurysm Analysis”というアプリケーションが導入されており、より正確にステントの留置やコイルを詰める事ができます。

 

【コイリングイメージ図】

  • 血栓回収療法

カテーテル治療可能な超急性期脳梗塞に対して血栓回収療法を行っています。

  • 頚動脈ステント留置術(carotid artery stenting:CAS)

頚動脈狭窄症に対してステント留置術を行っています。
正確に留置するために3D撮影、3Dロードマップ等を行っています。

  • TACE(Transcatheter Arterial ChemoEmbolization)肝動脈化学塞栓術

肝臓内の腫瘍を栄養する血管までカテーテルをもっていき、そこで抗がん剤や腫瘍を栄養する血流を停滞させる物質を注入して治療します。
“Embolization Guidance”という新しいアプリケーションが導入され、大幅に撮影回数が減りました。

  • ステントグラフト挿入術前コイル塞栓術

腸骨動脈にステントグラフトを挿入患者さんでは術後に血液の流入を抑えるため、内腸骨動脈に対してコイル塞栓術を行っています。

 

  • シャントに対する血管内治療

人工透析で使うシャントが細くなってしまったときにバルーンを使って血管透析用バスキュラーアクセスのインターベンション(vascular access intervention therapy : VAIVT)を行っています。

 

検査室からのお知らせ

血管撮影装置を2019年1月15日更新いたしました。
今までの装置は血管撮影装置とCT装置が融合した「Angio-CTシステム」を採用していましたが、脳卒中センターによる血管内治療を当室で行う事となり、同時に2方向から撮影する事が出来る「バイプレーンシステム」を導入しました。
本装置ではCT装置がなくとも血管撮影装置(Cアーム)でCTを撮影する事もできます。
さらにX線被ばくを抑えつつ画像が鮮明になりました。また、診断・治療をサポートするアプリケーションが多数搭載され、これにより様々な画像支援が行われ、検査・治療時間が短縮し、患者さんへの負担が軽減されます。

 

骨密度検査

骨密度検査とは

骨密度検査とは、骨の中にあるカルシウム・マグネシウムなどのミネラル成分が、どの程度あるかを測り、骨の強度を調べる検査です。当院の骨密度測定装置は「X線」を使用するDEXA法(デキサ法)で検査しています。超音波などを用いた他の測定法と比べて測定精度が高く、治療効果の判定や、経過観察などを行なうのにも優れています。

検査の流れ

1.検査準備
検査を受ける前に、検査着に着替えていただくことがあります。
※腰椎・股関節(大腿骨頸部)に人工関節などの金属がある方は、事前にお知らせください。

2.検査開始
検査台に仰向けで寝ていただきます。技師が身体の角度や位置を修正・固定して検査を進めていきます。
検査で必要なため、身長・体重をお聞きします。

3.検査中
身体は動かさないようお願いします。
息止めの必要はありませんので、リラックスして検査を受けてください。検査時間は10分程度です。

4.検査終了

検査時の注意

以下のものは検査結果に影響を与える可能性があるため、身体から取り外していただくことがあります。

・ 金属の付いている下着
・プラスチック(衣類のボタンなど)
・厚めの衣類
・貼り薬(湿布、カイロ、エレキバンなど)

※妊娠されている方、またはその可能性がある方は検査前に担当技師にお伝えください。

受診にあたって

当科を受診するにあたって

放射線検査の予約をお受けします。
TEL:0428(22)3191  放射線診断科受付(内線:5319)までご連絡ください。

放射線外来の予約の詳細につきましてはこちらをご覧ください。    

『ご紹介状』診療情報提供書をお持ちいただき、予約日にご来院いただければ幸いです。